化学工学の基礎を、数式と直感の両面から初学者にもわかりやすくお届けします。
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湿り空気線図には、乾球温度、湿球温度、相対湿度、湿度比、露点、比エンタルピーなど、たくさんの線が描かれています。初めて見ると複雑ですが、実は「空気の状態を一つの点で表し、その点をどの方向へ動かすか」を理解すれば、加熱・冷却・加湿・除湿を直感的に整理できる便利な道具です。
この記事では、湿り空気線図(空気線図)の読み方を、標準大気圧の具体例とともに解説します。湿度の定義や計算式から確認したい方は、先に湿り空気とは?絶対湿度・相対湿度・露点を読むと理解しやすくなります。
- 湿り空気線図に描かれた軸と各種の線の意味
- 乾球温度と相対湿度から空気の状態点を決める方法
- 湿度比・湿球温度・露点・比エンタルピーの読み方
- 加熱、冷却、加湿、除湿、混合を線図上で追う方法
- 線図を使うときに間違えやすい圧力と基準質量
湿り空気線図とは
湿り空気線図とは、乾き空気と水蒸気からなる湿り空気の熱力学的性質を、一枚の図にまとめたものです。英語では psychrometric chart と呼ばれ、空気線図、湿度線図などと呼ばれることもあります。
一つの状態点から、主に次の量を読み取れます。
- 乾球温度 \(T_{\mathrm{db}}\)
- 湿球温度 \(T_{\mathrm{wb}}\)
- 露点温度 \(T_{\mathrm{dp}}\)
- 相対湿度 \(\phi\)
- 湿度比 \(x\)
- 比エンタルピー \(h\)
- 比容積 \(v\)
これらは互いに独立な七つの量ではありません。全圧が決まっているとき、独立な湿り空気の状態量を二つ指定すれば、残りの量が決まります。たとえば「乾球温度30 ℃、相対湿度50%、全圧101.325 kPa」と指定すれば、その空気の湿度比や露点を求められます。
湿度比や比容積は全圧の影響を受けます。使用する線図が標準大気圧用なのか、別の標高・気圧用なのかを必ず確認してください。ASHRAEの標準的な線図にも、海面高度用と高地用があります。
まず線図の骨格をつかもう
一般的な乾球温度―湿度比形式の湿り空気線図では、横方向に乾球温度、縦方向に湿度比を取ります。左上から右上へ弧を描く境界が相対湿度100%の飽和曲線です。
| 線・目盛 | 線図上のおおよその向き | 意味 |
|---|---|---|
| 乾球温度 | ほぼ鉛直 | 通常の温度計で測る空気温度 |
| 湿度比 | 水平 | 乾き空気1 kgあたりの水蒸気質量 |
| 相対湿度 | 曲線 | 同じ温度の飽和水蒸気圧に対する割合 |
| 飽和曲線 | 線図の左上側の境界 | 相対湿度100%の状態 |
| 湿球温度 | 右下がりの斜線 | 水の蒸発冷却を受ける湿球温度計の温度 |
| 比エンタルピー | 右下がりの斜線 | 乾き空気1 kg基準の湿り空気のエネルギー |
| 比容積 | 右上がりに近い斜線 | 乾き空気1 kgを含む湿り空気の体積 |
線図の種類によって軸の傾きや目盛の配置は少し異なります。日本では、比エンタルピー \(h\) と湿度比 \(x\) を座標にした\(h-x\) 線図(モリエ線図)も使われます。見た目が違っても、表している湿り空気の状態は同じです。この記事では、乾球温度を横軸、湿度比を縦軸に取る一般的な形式を想定します。
線図に描かれた各量の読み方
乾球温度:横軸から上へたどる
乾球温度 \(T_{\mathrm{db}}\) は、放射や水分の影響を避けて通常の温度計で測る空気温度です。横軸の温度目盛から、ほぼ鉛直方向へ伸びる線をたどります。
線図上で右へ進めば温度が上がり、左へ進めば温度が下がります。水蒸気の出入りを伴わない単純な加熱・冷却では湿度比が一定なので、状態点はほぼ水平に移動します。
湿度比:状態点から水平に読む
湿度比 \(x\) は、乾き空気の質量 \(m_a\) に対する水蒸気質量 \(m_v\) の比です。
\[
\boxed{x=\frac{m_v}{m_a}}
\]
単位は \(\mathrm{kg\text{-}water/kg\text{-}dry\ air}\)、または \(\mathrm{g/kg\text{-}dry\ air}\) です。状態点から水平に線図の湿度比目盛へ移動して読み取ります。
たとえば \(x=0.010\ \mathrm{kg/kg}\) は、乾き空気1 kgあたり水蒸気10 gを含むという意味です。分母が湿り空気全体ではなく乾き空気である点に注意してください。
相対湿度:状態点を通る曲線を読む
相対湿度 \(\phi\) は、水蒸気分圧 \(p_v\) と、その乾球温度における飽和水蒸気圧 \(p_{vs}\) の比です。
\[
\boxed{\phi=\frac{p_v}{p_{vs}(T_{\mathrm{db}})}\times100\%}
\]
線図では10%、20%、50%などの曲線として描かれます。最も外側の飽和曲線が100%です。相対湿度の曲線間に状態点がある場合は、目盛の間を補間して読みます。
露点温度:水平に飽和曲線まで進む
露点温度 \(T_{\mathrm{dp}}\) は、湿り空気を水蒸気量一定で冷却したとき、凝縮が始まる温度です。
露点を読む手順は簡単です。
- 状態点から左へ、湿度比一定の水平線を引く
- 相対湿度100%の飽和曲線との交点を求める
- その交点の乾球温度を読む
この操作が水平になるのは、露点に達するまでは水蒸気が凝縮せず、湿度比が変わらないためです。冷たい配管や熱交換器の表面温度が露点を下回ると結露が始まります。
湿球温度:右下がりの斜線をたどる
湿球温度 \(T_{\mathrm{wb}}\) は、湿らせた布で温度計の球部を覆い、十分な風を当てたときに示す温度です。未飽和空気では水が蒸発し、その潜熱によって温度計が冷却されるため、通常は乾球温度より低くなります。
\[
T_{\mathrm{dp}}\leq T_{\mathrm{wb}}\leq T_{\mathrm{db}}
\]
飽和状態では水の蒸発余地がないので、三つの温度は一致します。
\[
\phi=100\%\quad\Rightarrow\quad
T_{\mathrm{dp}}=T_{\mathrm{wb}}=T_{\mathrm{db}}
\]
線図では、状態点を通る右下がりの湿球温度線を飽和曲線側へたどり、その目盛を読みます。
比エンタルピー:斜線を外側の目盛まで延ばす
湿り空気の比エンタルピー \(h\) は、乾き空気1 kgを基準に、乾き空気の顕熱と水蒸気の顕熱・潜熱を合わせた量です。0 ℃の液体水を基準とする代表的な近似式は、温度を℃で表すと、
\[
\boxed{h\approx1.006T_{\mathrm{db}}+x\left(2501+1.86T_{\mathrm{db}}\right)}
\]
です。単位は \(\mathrm{kJ/kg\text{-}dry\ air}\) です。状態点を通る比エンタルピー線を、線図外側の比エンタルピー目盛まで平行に延長して読みます。
湿球温度線と比エンタルピー線はよく似た方向ですが、厳密には完全な平行線ではありません。粗い線図で読み取るときほど、どの目盛へ伸ばしているかを確認しましょう。顕熱と潜熱の意味は、顕熱・潜熱の違いと計算方法も参考になります。
比容積:状態点を通る線を補間する
比容積 \(v\) は、乾き空気1 kgを含む湿り空気が占める体積です。単位は \(\mathrm{m^3/kg\text{-}dry\ air}\) であり、湿り空気1 kg基準ではありません。
線図上では比容積の斜線を読み、状態点が二本の線の間にあれば線形補間します。体積流量から乾き空気質量流量へ変換するときに使います。
例題1:一つの状態点から各量を読む
標準大気圧 \(P=101.325\ \mathrm{kPa}\) で、乾球温度30 ℃、相対湿度50%の空気を考えます。
状態点を決める
- 横軸の30 ℃から乾球温度線を上へたどる
- 相対湿度50%の曲線との交点を取る
- その交点を状態点Aとする
状態点Aから各方向へ線をたどると、おおよそ次の値を読み取れます。
| 状態量 | 線図からの読取値の目安 | 読み取る方向 |
|---|---|---|
| 湿度比 \(x\) | 約0.0133 kg/kg = 13.3 g/kg | 水平に湿度比目盛へ |
| 湿球温度 \(T_{\mathrm{wb}}\) | 約22 ℃ | 右下がりの湿球温度線 |
| 露点温度 \(T_{\mathrm{dp}}\) | 約18.4 ℃ | 左へ水平に飽和曲線まで |
| 比エンタルピー \(h\) | 約64.2 kJ/kg-dry air | 比エンタルピー線を外側の目盛へ |
| 比容積 \(v\) | 約0.877 m³/kg-dry air | 比容積線を補間 |
線の太さや目盛間隔によって読取値には多少の差が出ます。設計値を厳密に求める場合は、線図だけでなく物性計算式や検証済みのソフトウェアを使います。一方、プロセスの方向や概算値を素早く把握するには線図が非常に有効です。
プロセス変化を線図上で追う
湿り空気線図の本当の便利さは、状態量を読むだけでなく、操作前後の変化を線として描ける点にあります。
| 操作 | 線図上の代表的な移動 | 主な変化 |
|---|---|---|
| 顕熱加熱 | 右へ水平 | \(T\)上昇、\(x\)一定、相対湿度低下 |
| 露点までの冷却 | 左へ水平 | \(T\)低下、\(x\)一定、相対湿度上昇 |
| 冷却除湿 | 飽和曲線へ到達後、左下へ | \(T\)低下、\(x\)低下、凝縮発生 |
| 断熱加湿 | ほぼ等エンタルピー線に沿って左上へ | \(T\)低下、\(x\)上昇 |
| 蒸気加湿 | 上方へ進み、多くの場合はやや右へ | \(x\)上昇、\(h\)上昇 |
| 二流体の混合 | 二つの状態点を結ぶ直線上 | 流量比で位置が決まる |
顕熱加熱:水蒸気を加えずに温める
加熱器で空気だけを温め、水蒸気の出入りがない場合、湿度比は一定です。そのため状態点は右へ水平に移動します。
相対湿度は、
\[
\phi=\frac{p_v}{p_{vs}(T)}\times100\%
\]
であり、加熱すると飽和水蒸気圧 \(p_{vs}\) が増えるため低下します。温風が乾燥に向いているのは、空気中の水が消えるからではなく、温度上昇によって蒸発を受け入れられる余地が大きくなるためです。
例題2:20 ℃、50%RHの空気を30 ℃まで加熱
初期状態の湿度比は約、
\[
x_1=0.00726\ \mathrm{kg/kg\text{-}dry\ air}
\]
です。線図上で湿度比一定のまま30 ℃まで右へ移動すると、加熱後はおおよそ、
\[
\phi_2\approx27.5\%,\qquad
h_2\approx48.7\ \mathrm{kJ/kg\text{-}dry\ air}
\]
となります。加熱前の比エンタルピーは約38.5 kJ/kg-dry airなので、必要な加熱量は乾き空気1 kgあたり、
\[
q=h_2-h_1\approx10.2\ \mathrm{kJ/kg\text{-}dry\ air}
\]
です。
冷却除湿:露点までは水平、その後は左下へ
空気を冷却すると、露点に達するまでは湿度比一定で左へ進みます。露点に達した後は水蒸気が凝縮するため、冷却とともに湿度比も下がります。理想的に冷却面と十分接触して出口が飽和すると考えれば、状態点は飽和曲線に沿って左下へ移動します。
例題3:30 ℃、60%RHの空気を15 ℃まで冷却除湿
標準大気圧における初期状態は、おおよそ、
\[
x_1=0.0160\ \mathrm{kg/kg},\quad
h_1=71.2\ \mathrm{kJ/kg},\quad
T_{\mathrm{dp},1}=21.4\ ^\circ\mathrm{C}
\]
です。まず21.4 ℃付近まで湿度比一定で冷却され、そこから凝縮が始まります。15 ℃の飽和空気では、
\[
x_2\approx0.01065\ \mathrm{kg/kg},\qquad
h_2\approx42.0\ \mathrm{kJ/kg}
\]
です。したがって、乾き空気1 kgあたりの凝縮水量は、
\[
\begin{aligned}
m_{\mathrm{cond}}
&=x_1-x_2\\
&=0.01604-0.01065\\
&=0.00539\ \mathrm{kg/kg\text{-}dry\ air}
\end{aligned}
\]
より、約5.4 gです。冷却コイルが除去する熱量の概算は、
\[
q=h_1-h_2\approx29.2\ \mathrm{kJ/kg\text{-}dry\ air}
\]
となります。実際の冷却コイルでは、全空気がコイル表面温度まで達するとは限らないため、バイパスファクターなどを考慮しますが、基礎的な方向はこの線図で理解できます。
断熱加湿:水の蒸発で冷えながら湿る
未飽和空気へ液体水を噴霧し、外部との熱交換が小さい場合、水が蒸発するために空気の顕熱が使われます。その結果、乾球温度は下がり、湿度比は上がります。
液体水の持ち込むエンタルピーを無視できる範囲では、湿り空気の比エンタルピーはほぼ一定です。線図上では、状態点がほぼ等エンタルピー線・等湿球温度線に沿って左上へ進みます。冷却塔や気化式冷却器を理解するうえで重要な変化です。
蒸気加湿:水分とエネルギーを同時に加える
蒸気を吹き込む加湿では、水蒸気だけでなく蒸気のエンタルピーも空気へ加わります。乾き空気基準の水分収支とエネルギー収支は、
\[
\dot m_a(x_2-x_1)=\dot m_s
\]
\[
\dot m_a(h_2-h_1)=\dot m_s h_s
\]
です。二式より、線図上の操作線の傾きを表す関係、
\[
\boxed{\frac{h_2-h_1}{x_2-x_1}=h_s}
\]
が得られます。したがって、「加湿は必ず真上へ進む」と覚えるのは正しくありません。加湿方法と加える水・蒸気のエンタルピーによって方向が変わります。
二つの空気を混合するとどうなるか
断熱的に二つの湿り空気流を混合すると、混合後の状態は線図上で二つの状態点を結ぶ直線上に現れます。乾き空気質量流量を \(\dot m_{a1}\)、\(\dot m_{a2}\) とすると、水分収支は、
\[
x_m=\frac{\dot m_{a1}x_1+\dot m_{a2}x_2}{\dot m_{a1}+\dot m_{a2}}
\]
エネルギー収支は、
\[
h_m=\frac{\dot m_{a1}h_1+\dot m_{a2}h_2}{\dot m_{a1}+\dot m_{a2}}
\]
です。混合点は、流量の大きい側の状態点に近づきます。
例題4:等しい乾き空気流量を混合する
標準大気圧で、次の二流を同じ乾き空気質量流量で混合します。
- 流れ1:10 ℃、相対湿度80%
- 流れ2:30 ℃、相対湿度50%
線図または物性式から、
\[
x_1\approx0.00609,\quad h_1\approx25.4
\]
\[
x_2\approx0.01331,\quad h_2\approx64.2
\]
です。流量が等しいため、混合状態は二点を結ぶ線分のほぼ中央となり、
\[
x_m=\frac{x_1+x_2}{2}\approx0.00970\ \mathrm{kg/kg}
\]
\[
h_m=\frac{h_1+h_2}{2}\approx44.8\ \mathrm{kJ/kg}
\]
を得ます。この値に対応する状態は、乾球温度約20.1 ℃、相対湿度約66%です。
混合点が流れ1側に近ければ、流れ1の流量が大きいことを意味します。線分を流量比の逆比に内分する、と覚えるとよいでしょう。
湿り空気線図を使う手順
実際の問題では、次の順番で考えると迷いにくくなります。
- 全圧を確認する:使用する線図の圧力と系の圧力を合わせる
- 既知の状態量を二つ確認する:乾球温度と相対湿度など
- 二本の線の交点を取る:これが初期状態点
- 必要な状態量を読む:湿度比、露点、湿球温度、エンタルピーなど
- 操作の制約を決める:湿度比一定、エンタルピー一定、飽和など
- 操作線を引く:加熱・冷却・加湿・混合の方向へ進む
- 終状態と差分を読む:\(\Delta x\) から水分量、\(\Delta h\) から熱量を求める
線図を読む前に、物質収支・エネルギー収支で「何が一定か」を考えることが大切です。計算の土台は、物質収支の基礎とエネルギー収支の基礎で解説しています。
よくある間違い
標準大気圧用の線図をどこでも使う
標高の高い場所や減圧設備では全圧が異なります。同じ乾球温度・相対湿度でも湿度比と比容積が変わるため、圧力に合った線図または計算式が必要です。
湿度比の分母を湿り空気質量だと思う
湿り空気線図の湿度比、比エンタルピー、比容積は、多くの場合乾き空気1 kg基準です。流量計算でも乾き空気質量流量を基準にすると収支を立てやすくなります。
線図の読み取り値を必要以上に細かく扱う
線の太さや補間により誤差が生じます。線図から読んだ値を、小数点以下何桁も正確な値として扱うのは適切ではありません。概算や状態変化の理解に使い、精密設計では相関式や物性計算ソフトで確認します。
湿球温度線と比エンタルピー線を完全に同じだと思う
両者は近い方向ですが、厳密には同一ではありません。「断熱加湿はおおよそ等湿球温度・等エンタルピー」と、近似であることを意識します。
加湿なら状態点は必ず真上へ進むと思う
液体水の断熱加湿と蒸気加湿では、加えるエネルギーが異なります。水分収支だけでなく、エネルギー収支も合わせて操作線を決めます。
化学工学ではどこで使うのか
湿り空気線図は空調だけの道具ではありません。化学工学では、次の操作を考えるときに役立ちます。
- 乾燥:入口・出口空気の湿度比差から蒸発水量を求める
- 冷却・除湿:凝縮量と冷却負荷を求める
- 冷却塔:水の蒸発と空気の温度・湿度変化を捉える
- 空調・クリーンルーム:温度と湿度の調整負荷を見積もる
- ガス混合:外気と循環空気の混合状態を求める
- 結露対策:配管・装置表面温度と露点を比較する
特に乾燥では、乾き空気質量流量を \(\dot m_a\) とすると、空気が受け取った水分量は、
\[
\boxed{\dot m_w=\dot m_a(x_{mathrm{out}}-x_{mathrm{in}})}
\]
で求められます。線図から入口・出口の湿度比を読み取れば、水分収支へ直結します。乾燥操作については、乾燥の基礎|含水率・乾燥速度・乾燥時間もあわせてご覧ください。
確認問題
3問のミニテストで、ここまでの内容を確認しましょう。選択すると、その場で正誤と解説が表示されます。
QUICK CHECK
1 / 3化学工学の基礎・初級
このミニテストの回答結果は保存されません。学習記録を残す場合は化工演習室をご利用ください。
まとめ
- 湿り空気線図は、空気の状態を一つの点で表す図である
- 全圧が決まれば、独立な状態量を二つ指定して状態点を決められる
- 横方向は主に乾球温度、縦方向は湿度比を表す
- 露点は状態点から左へ水平に進み、飽和曲線との交点で読む
- 水蒸気を加えない加熱・冷却では、状態点は湿度比一定で水平に動く
- 冷却除湿では露点到達後に湿度比が下がる
- 断熱加湿、蒸気加湿、混合は物質収支とエネルギー収支で方向を決める
- 線図の圧力と、乾き空気1 kg基準であることを必ず確認する
線図は、数式で求める湿り空気の性質を「地図」にしたものです。最初は線の多さに戸惑いますが、状態点を決め、何が一定かを考え、操作線を一つずつ追えば読み解けます。
湿度・物質収支・エネルギー収支の基礎問題は、無料のかこまるの化工演習室で確認できます。学習IDを作れば、端末をまたいで学習履歴を同期できます。
参考資料
- ASHRAE Handbook—Fundamentals, Chapter 1: Psychrometrics
- Penn State Extension: Psychrometric Chart Use
- NOAA/National Weather Service: Dry Bulb, Wet Bulb and Dew Point
- NOAA/National Weather Service: Dew Point vs. Humidity
数値例は標準大気圧101.325 kPaを仮定し、ASHRAEで一般的な湿り空気の近似式と飽和水蒸気圧から計算しています。線図からの読取値は図の分解能により多少異なります。


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