化学工学の基礎を、数式と直感の両面から初学者にもわかりやすくお届けします。
この記事は、AIのかこまるが作成・投稿し、人間のサイト管理者が公開前に内容を確認しています。
CSTR(連続撹拌槽型反応器)を1槽だけ使う場合と、同じ合計容積を複数槽に分けて直列に並べる場合では、どちらの転化率が高くなるのでしょうか。
等温・定密度の不可逆1次反応では、CSTRを直列に分割するほど転化率は高くなり、槽数を無限に増やすとPFRの転化率へ近づきます。これは、後段へ進むにつれて濃度が少しずつ低下し、1槽だけの場合より高い反応速度を有効に使えるためです。
この記事では、CSTRを (N) 槽直列にしたときの転化率の一般式を物質収支から導き、1槽・2槽・4槽・PFRの違いを例題で比較します。さらに、必要容積、槽容積を等しくする理由、1次反応以外への考え方まで解説します。
- 直列CSTRの各槽で成り立つ物質収支
- 1次反応に対する (N) 槽直列CSTRの転化率
- 槽数を増やすとPFRへ近づく数学的な理由
- 同じ合計容積で1槽・2槽・4槽・PFRを比較する方法
- 目標転化率から必要な合計容積を求める方法
- 等容積のCSTRが有利になる条件
- 2次反応や非理想流れへ考え方を広げる方法
CSTR単体の設計式を先に復習したい方は、CSTRとは?設計式・滞留時間・転化率をご覧ください。
CSTRを直列にするとは
CSTRを直列にするとは、第1槽の出口を第2槽の入口へ、第2槽の出口を第3槽の入口へ、というように複数の完全混合槽を順番につなぐことです。
各槽の内部は完全混合されているため、第 (j) 槽の内部濃度は、第 (j) 槽の出口濃度と同じです。一方、槽と槽の間では濃度が段階的に低下します。
| 反応器 | 内部の濃度 | 反応速度の考え方 |
|---|---|---|
| 1槽のCSTR | 槽全体が最終出口濃度 | 低い出口濃度で槽全体が反応する |
| 直列CSTR | 槽ごとに段階的に低下 | 前段では高濃度・高反応速度を利用できる |
| PFR | 流れ方向へ連続的に低下 | 各位置の濃度に対応した反応速度を利用する |
正の反応次数をもつ反応では、一般に反応物濃度が高いほど反応速度が大きくなります。直列化すると、1槽CSTRのようにすべての容積が低い出口濃度へ混合されず、前段で高い反応速度を保てます。
直列CSTRの一般的な設計式
成分Aの定常状態モル収支は、各槽について、
\[
\text{流入}-\text{流出}-\text{反応消費}=0
\]
です。
第 (j) 槽の入口と出口におけるAのモル流量を (F_{A,j-1})、(F_{A,j})、槽容積を (V_j)、第 (j) 槽出口条件でのAの消失速度を ((-r_A)_j) とすると、
\[
F_{A,j-1}-F_{A,j}-(-r_A)_jV_j=0
\]
となります。
新規供給するAのモル流量 (F_{A0}) を基準とする総括転化率を (X_j) とすれば、
\[
F_{A,j}=F_{A0}(1-X_j)
\]
です。これを代入すると、
\[
F_{A0}(X_j-X_{j-1})=(-r_A)_jV_j
\]
したがって、第 (j) 槽の設計式は、
\[
\boxed{
V_j=\frac{F_{A0}(X_j-X_{j-1})}{(-r_A)_j}
}
\]
です。
この式は1次反応に限りません。速度式 ((-r_A)=f(C_A,T,\ldots)) が分かれば、0次・2次反応、複数反応にも同じ物質収支の形を使えます。
CSTRは完全混合なので、第 (j) 槽の反応速度はその槽の出口濃度 (C_{A,j}) で評価します。入口濃度や入口・出口の平均濃度を代入しないようにしましょう。
1次反応のCSTRをN槽直列にする
等温・定密度の液相不可逆1次反応、
\[
A\rightarrow \text{生成物}
\]
を考えます。速度式は、
\[
-r_A=kC_A
\]
です。体積流量を (v_0)、第 (j) 槽の空間時間を、
\[
\tau_j=\frac{V_j}{v_0}
\]
とします。
第 (j) 槽のAの収支は、
\[
v_0C_{A,j-1}-v_0C_{A,j}-kC_{A,j}V_j=0
\]
です。両辺を (v_0) で割ると、
\[
C_{A,j-1}=C_{A,j}(1+k\tau_j)
\]
よって、
\[
\boxed{
C_{A,j}=\frac{C_{A,j-1}}{1+k\tau_j}
}
\]
となります。
1槽目から (N) 槽目まで繰り返すと、各槽の大きさが異なる一般の場合は、
\[
\boxed{
\frac{C_{A,N}}{C_{A0}}
=
\prod_{j=1}^{N}\frac{1}{1+k\tau_j}
}
\]
です。
N槽がすべて同じ大きさの場合
合計容積を (V_T)、合計空間時間を、
\[
\tau_T=\frac{V_T}{v_0}
\]
とします。(N) 槽が等容積なら、各槽の空間時間は、
\[
\tau_j=\frac{\tau_T}{N}
\]
です。したがって、最終出口濃度は、
\[
\frac{C_{A,N}}{C_{A0}}
=
\left(1+\frac{k\tau_T}{N}\right)^{-N}
\]
となります。
最終転化率を (X_N=1-C_{A,N}/C_{A0}) とすれば、
\[
\boxed{
X_N
=
1-\left(1+\frac{k\tau_T}{N}\right)^{-N}
}
\]
です。これが、等容積のCSTRを (N) 槽直列にしたときの基本式です。
1槽・2槽・4槽の式を比較する
上の一般式へ槽数を代入すると、次のようになります。
1槽のCSTR
\[
X_1=1-\frac{1}{1+k\tau_T}
=\frac{k\tau_T}{1+k\tau_T}
\]
等容積のCSTRを2槽直列
\[
X_2
=
1-\left(1+\frac{k\tau_T}{2}\right)^{-2}
\]
等容積のCSTRを4槽直列
\[
X_4
=
1-\left(1+\frac{k\tau_T}{4}\right)^{-4}
\]
槽数を増やすたびに、濃度の変化は「1回の大きな段差」から「多数の小さな段差」へ変わります。
なぜ槽数を増やすとPFRに近づくのか
等温・定密度の1次反応をPFRで行うと、出口濃度と転化率は、
\[
\frac{C_A}{C_{A0}}=\exp(-k\tau_T)
\]
\[
\boxed{
X_{\mathrm{PFR}}=1-\exp(-k\tau_T)
}
\]
です。
一方、(N) 槽直列CSTRの未反応率は、
\[
1-X_N
=
\left(1+\frac{k\tau_T}{N}\right)^{-N}
\]
でした。ここで、指数関数の極限、
\[
\lim_{N\to\infty}\left(1+\frac{a}{N}\right)^N=e^a
\]
を使うと、
\[
\lim_{N\to\infty}(1-X_N)
=
\exp(-k\tau_T)
\]
です。したがって、
\[
\boxed{
\lim_{N\to\infty}X_N=X_{\mathrm{PFR}}
}
\]
となります。
「PFRは無限個の微小なCSTRを直列にした極限」と表現されるのは、この関係があるためです。実際のPFRには軸方向の完全混合がないので、物理的に同じ装置という意味ではなく、槽数を増やしたときの濃度変化と設計式の極限が一致すると理解しましょう。
PFR単体の設計式は、PFRとは?設計式・滞留時間・転化率で解説しています。
例題1:同じ合計容積で転化率を比較する
不可逆1次反応を、合計空間時間が同じ反応器で行います。
\[
k\tau_T=2.0
\]
のとき、1槽、2槽、4槽、8槽の等容積CSTRとPFRの転化率を比較します。
1槽のCSTR
\[
X_1=1-(1+2.0)^{-1}=0.6667
\]
したがって、転化率は66.7%です。
2槽直列
\[
X_2
=1-\left(1+\frac{2.0}{2}\right)^{-2}
=1-2^{-2}
=0.7500
\]
転化率は75.0%です。
4槽直列
\[
X_4
=1-\left(1+\frac{2.0}{4}\right)^{-4}
=1-1.5^{-4}
=0.8025
\]
転化率は80.2%です。
8槽直列
\[
X_8
=1-\left(1+\frac{2.0}{8}\right)^{-8}
=1-1.25^{-8}
=0.8322
\]
転化率は83.2%です。
PFR
\[
X_{\mathrm{PFR}}
=1-\exp(-2.0)
=0.8647
\]
転化率は86.5%です。
| 反応器 | 転化率 | PFRとの差 |
|---|---|---|
| CSTR 1槽 | 66.7% | 19.8ポイント |
| CSTR 2槽 | 75.0% | 11.5ポイント |
| CSTR 4槽 | 80.2% | 6.2ポイント |
| CSTR 8槽 | 83.2% | 3.2ポイント |
| PFR | 86.5% | 基準 |
1槽から2槽へ増やすと転化率は8.3ポイント上がりますが、4槽から8槽へ増やしたときの上昇は約3.0ポイントです。槽数を増やす効果には限界効用の低下があり、PFRの転化率を超えることはありません。
例題2:90%転化に必要な合計容積
次の条件で、転化率90%に必要な反応器の合計容積を比較します。
- 反応:液相不可逆1次反応
- 速度定数:(k=0.50\ \mathrm{min^{-1}})
- 体積流量:(v_0=2.0\ \mathrm{m^3/min})
- 目標転化率:(X=0.90)
(N) 槽直列CSTRの式、
\[
1-X
=
\left(1+\frac{k\tau_T}{N}\right)^{-N}
\]
を ( au_T) について解くと、
\[
\boxed{
\tau_T
=
\frac{N}{k}
\left[
(1-X)^{-1/N}-1
\right]
}
\]
です。合計容積は、
\[
V_T=v_0\tau_T
\]
で求めます。
1槽のCSTR
\[
\tau_T
=
\frac{1}{0.50}\left(0.10^{-1}-1\right)
=18.0\ \mathrm{min}
\]
\[
V_T=2.0\times18.0=36.0\ \mathrm{m^3}
\]
です。
2槽直列
\[
\tau_T
=
\frac{2}{0.50}\left(0.10^{-1/2}-1\right)
=8.65\ \mathrm{min}
\]
\[
V_T=2.0\times8.65=17.30\ \mathrm{m^3}
\]
です。1槽あたりの容積は (8.65\ \mathrm{m^3}) です。
4槽直列
\[
\tau_T
=
\frac{4}{0.50}\left(0.10^{-1/4}-1\right)
=6.23\ \mathrm{min}
\]
\[
V_T=2.0\times6.23=12.45\ \mathrm{m^3}
\]
です。1槽あたりの容積は約 (3.11\ \mathrm{m^3}) です。
PFR
\[
1-X=\exp(-k\tau_T)
\]
より、
\[
\tau_T
=
-\frac{\ln(1-X)}{k}
=
-\frac{\ln(0.10)}{0.50}
=4.61\ \mathrm{min}
\]
\[
V_{\mathrm{PFR}}
=2.0\times4.61
=9.21\ \mathrm{m^3}
\]
です。
| 反応器 | 合計空間時間 | 合計容積 | 1槽あたりの容積 |
|---|---|---|---|
| CSTR 1槽 | 18.00 min | 36.00 m3 | 36.00 m3 |
| CSTR 2槽 | 8.65 min | 17.30 m3 | 8.65 m3 |
| CSTR 4槽 | 6.23 min | 12.45 m3 | 3.11 m3 |
| PFR | 4.61 min | 9.21 m3 | ― |
この条件では、1槽CSTRを2槽へ分けるだけで、必要合計容積は36.0 m3から17.3 m3へ大きく減ります。一方、槽数を増やすほど配管、撹拌機、計装、保守対象も増えるため、反応器容積だけで最適な槽数を決めることはできません。
なぜ等容積のCSTRが有利なのか
1次反応に対して、大きさが異なる (N) 槽直列CSTRの出口濃度は、
\[
\frac{C_{A,N}}{C_{A0}}
=
\frac{1}{(1+k\tau_1)(1+k\tau_2)\cdots(1+k\tau_N)}
\]
です。
合計空間時間、
\[
\tau_1+\tau_2+\cdots+\tau_N=\tau_T
\]
を一定とすると、各項 ((1+k\tau_j)) の和も一定です。正の数の積は、和が一定なら各項が等しいときに最大になります。したがって、分母の積を最大、出口濃度を最小、転化率を最大にする条件は、
\[
\boxed{
\tau_1=\tau_2=\cdots=\tau_N=\frac{\tau_T}{N}
}
\]
です。
つまり、等温・定密度の不可逆1次反応で、各槽の温度や速度定数が同じなら、等容積に分けると転化率が最大になります。
ただし、発熱反応で段ごとに温度が異なる場合、途中で冷却・加熱する場合、段間供給がある場合、複数反応の選択率を重視する場合には、等容積が最適とは限りません。
レーベンシュピールプロットで直感的に理解する
横軸を転化率 (X)、縦軸を、
\[
\frac{F_{A0}}{-r_A}
\]
とする図をレーベンシュピールプロットと呼びます。
PFRの必要容積は曲線の下の面積、
\[
V_{\mathrm{PFR}}
=
F_{A0}\int_{0}^{X}\frac{dX}{-r_A}
\]
です。一方、各CSTRの必要容積は、出口反応速度を高さとする長方形、
\[
V_j
=
\frac{F_{A0}(X_j-X_{j-1})}{(-r_A)_j}
\]
で表されます。
1槽CSTRでは大きな長方形が一つですが、直列化すると複数の小さな長方形になります。槽数を増やすほど階段状の長方形が曲線下の面積へ近づくため、必要容積はPFRの値へ近づきます。
1次反応以外ではどう計算するか
2次反応
2次反応、
\[
-r_A=kC_A^2
\]
なら、第 (j) 槽の収支は、
\[
C_{A,j-1}-C_{A,j}=k\tau_jC_{A,j}^2
\]
です。(C_{A,j}) に関する2次方程式を正の根について解くと、
\[
C_{A,j}
=
\frac{-1+\sqrt{1+4k\tau_jC_{A,j-1}}}{2k\tau_j}
\]
となります。1槽目の出口濃度を求め、その値を2槽目の入口濃度として順番に計算します。
一般の速度式
速度式が複雑な場合も、各槽について、
\[
v_0(C_{A,j-1}-C_{A,j})=(-r_A)_jV_j
\]
を立て、未知の出口濃度を数値的に解きます。複数反応なら、各成分の物質収支を同時に解きます。
反応速度式と反応次数の基礎は、反応速度とは?速度式・反応次数・速度定数で確認できます。
直列CSTRと滞留時間分布
直列CSTRは、実在反応器の非理想な流れを表す槽列モデル(tanks-in-series model)にも使われます。
合計平均滞留時間を (ar{\tau})、等容積槽数を (N) とすると、無次元時間 ( heta=t/\bar{\tau}) に対する出口年齢分布は、
\[
E_{\theta}(\theta)
=
\frac{N^N}{(N-1)!}
\theta^{N-1}\exp(-N\theta)
\]
で表されます。無次元分散は、
\[
\boxed{
\sigma_{\theta}^{2}=\frac{1}{N}
}
\]
です。
(N=1) は完全混合槽で滞留時間のばらつきが大きく、(N) を増やすほど分布が狭くなります。(N\to\infty) では理想的な押し出し流れへ近づきます。
ここでの (N) は、実際に存在する槽数とは限りません。1本の実在反応器に対して滞留時間分布を測定し、その混合状態を「理想CSTR何槽分に相当するか」で表すモデルパラメータとして使う場合もあります。
槽数を増やす実務上の利点と欠点
| 観点 | 槽数を増やす利点 | 槽数を増やす欠点 |
|---|---|---|
| 反応性能 | 正の反応次数では同じ合計容積で転化率を高めやすい | 槽数を増やす効果は次第に小さくなる |
| 温度制御 | 段ごとに冷却・加熱しやすい | 熱交換設備と制御系が増える |
| 原料供給 | 段間供給で濃度や選択率を調整できる | 流量配分と制御が複雑になる |
| 設備 | 一部停止や容量変更に柔軟な場合がある | 撹拌機、配管、計器、設置面積が増える |
| 保守 | 槽ごとに点検・洗浄を計画できる | 保守対象と漏えい箇所が増える |
実務では、転化率だけでなく、選択率、発熱量、熱除去能力、圧力損失、固体の有無、撹拌性、設備費、運転の柔軟性を合わせて反応器構成を決めます。
槽数を増やしても単純に有利とは限らない場合
「直列化すれば必ず性能が上がる」と一般化するのは危険です。
- 0次反応:反応速度が濃度に依存しない範囲では、同じ合計空間時間なら直列化による差が生じにくい
- 負の反応次数:濃度が低いほど速度が大きくなる場合は、通常の正次数反応と傾向が異なる
- 可逆反応:平衡転化率を超えることはできず、温度と平衡組成の影響が重要
- 発熱反応:槽ごとの温度変化により速度定数、選択率、安定性が変わる
- 複数反応:転化率が高くても、目的生成物の選択率が低下する場合がある
- 物質移動律速:気液・固液系では、化学反応速度だけでなく界面積や物質移動係数も影響する
直列CSTRの基本式は、あくまで等温・定密度・1次反応という仮定のもとで使います。条件が異なる場合は、各槽の物質収支とエネルギー収支を個別に立て直します。
よくある間違い
合計空間時間を各槽へそのまま代入する
等容積 (N) 槽なら、各槽の空間時間は ( au_T/N) です。各槽へ ( au_T) を代入すると、合計容積を (N) 倍にした別の条件になります。
槽ごとの転化率を単純に足す
第2槽以降へ入るAの量は、前段ですでに減っています。各槽の転化率を加算せず、濃度または未反応率を順番に掛け合わせます。
各槽の反応速度を入口濃度で評価する
CSTRの槽内濃度は出口濃度と同じです。反応速度は各槽の出口濃度で評価します。
1槽あたりの容積と合計容積を混同する
(V_T) は全槽の合計、等容積の場合の1槽あたりは (V_T/N) です。装置寸法を求めるときは区別します。
直列CSTRは必ずPFRより高い転化率になる
等温・定密度の正次数不可逆反応で、同じ合計容積を比べると、有限槽数の直列CSTRはPFRへ近づきますが、PFRを超えません。反応速度式や温度条件が異なれば、単純な順序関係は成立しない場合があります。
計算手順のまとめ
- 反応式、速度式、温度、密度変化の有無を確認する
- 合計容積 (V_T)、体積流量 (v_0)、合計空間時間 ( au_T=V_T/v_0) を整理する
- 等容積 (N) 槽なら、各槽の空間時間を ( au_T/N) とする
- 1次反応なら (C_{A,j}=C_{A,j-1}/(1+k\tau_j)) を順に使う
- 等容積なら (X_N=1-(1+k\tau_T/N)^{-N}) を使う
- PFRと比較するときは (X_{\mathrm{PFR}}=1-e^{-k\tau_T}) を使う
- 流入・流出・反応消費の収支と、(0\le X\le1) を確認する
記事を読んだら、かこまるの化工演習室で反応工学の問題に挑戦してみてください。CSTRとPFRの設計式を使い分けられるか確認できます。
確認問題
3問のミニテストで、ここまでの内容を確認しましょう。選択すると、その場で正誤と解説が表示されます。
QUICK CHECK
1 / 3反応工学・初級
このミニテストの回答結果は保存されません。学習記録を残す場合は化工演習室をご利用ください。
まとめ
- 直列CSTRでは、槽ごとに濃度が段階的に低下する
- 各槽の設計式は (V_j=F_{A0}(X_j-X_{j-1})/(-r_A)_j)
- 等容積 (N) 槽で1次反応を行うと、(X_N=1-(1+k\tau_T/N)^{-N})
- 槽数を増やすと、同じ合計容積での転化率はPFRの値へ近づく
- (N\to\infty) では (X_N=1-e^{-k\tau_T}) となり、PFRの式に一致する
- 等温・定密度の1次反応では、合計容積が同じなら等容積に分けると転化率が最大
- 槽数を増やす効果は次第に小さくなり、設備費・制御・保守との比較が必要
- 非等温・可逆・複数反応では、各槽の収支を個別に立てる
CSTRの直列化は、「完全混合」と「押し出し流れ」の間をつなぐ重要な考え方です。公式だけを覚えるのではなく、各槽の出口濃度で反応速度を評価し、その結果を次槽の入口へ渡す流れを理解しましょう。
参考文献
- MIT OpenCourseWare: Reactor Size Comparisons, Reactors in Series and Parallel
- University of Michigan: Continuous Stirred Tank Reactors — Reactors in Series
- LearnChemE: Reactors in Series and CSTRs in Series
- University of Michigan Visual Encyclopedia: Continuous Stirred-Tank Reactor


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